周りの声もどんどん聞こえなくなっていく。
クラスにはきっと悲鳴が飛び交っているのに。
「やっと見つけた。岡崎妃菜さん」
私の目の前に来た朱雀さんは、しっかりと私の名前を呼んだ。
彼に教えた覚えはないのに、なんで名前を知っているんだという疑問は浮かんだけどすぐに消えていった。
今は私の脳内が麻痺しているんだろうか。
疑問に思うことはたくさんあるのに、聞ける雰囲気でもない。
「岡崎妃菜さん、僕に“普通”を教えてほしい」
「....はい?」
一回だけでは理解できなくて思わず聞き返してしまった。
今....朱雀さんは私に向かって何と言ったの?
何かさっき、奇想天外なことを仰らなかった?



