【完】王子様と呼ばれる彼は中身も完璧に王子様だった件




「やっと....会えた」



海城さんの目は潤んでいて、今にも涙がこぼれそうだ。



本当はずっと離れた10年前から弟である翔和に会いたかったんだ。



その想いをひた隠しにして生きてきたんだ。



翔和はきっと海城さんのことを覚えていると思う。



お姉さんが注いでくれた愛情をちゃんと受け取っているはずだから。



「もしかして.....姉さん?真央美姉さん....?」



翔和は海城さんをまっすぐに見つめて、そうつぶやいた。



「翔和....、私のことを...覚えているの....?」



「...姉さんだよね?」



翔和がそう言った瞬間、海城さんの瞳から涙がこぼれだした。



今までずっと我慢していたであろう涙。