翔和だって暇じゃないのに、わざわざ来てくれたんだ。
それはそれで嬉しいんだけど....。
嬉しいと申し訳ないの気持ちが混ざって複雑な思い。
「......翔和?」
そんな時、私の後ろから震えた声が翔和の名を呼んだ。
この声の主が誰かなんて振り向かなくても分かる。
「海城さん....」
予期していなかった姉と弟の再会。
今、この場で誰より驚ているのは海城さんに違いない。
私がどういう行動をとればいいのか分からない。
だったら変に口出しするよりも2人に任せた方がいい気がする。
もしかしたら海城さんの10年の想いの棘がとれるかもしれない。
ずっと抱き続けてきた想いが報われるかもしれないから。



