「この世界が窮屈で、息苦しかった。もがいても、もがいても、光の見えない闇にいるみたいで。
外を見たら友達と楽しそうに笑顔で遊んでいる同級生が見えて、私が付き合うのは同世代の子じゃなく、倍以上離れている大人だけ。
自分には朱雀グループの後継者になる道しか残されていないと思うと悲しくなった。決められた道しか行けないなら私は何のために生きているんだろうって。
こんな世界に生まれなきゃ私はみんなと同じように、遊んで青春時代を楽しく過ごせていたはずなのに。
そんな時に翔和が生まれたの。苦しかった日々に一筋の光が見えた気がしたわ。とてもかわいくて純粋な翔和と過ごすことで私も笑顔になっていた。
だけど、この子も生まれた時から朱雀として生きていく道しかないのだと思うと心が苦しくなった。
翔和も私と同じようにパーティーに連れていかれて、自分より何倍も年を重ねた大人達に挨拶させられる」



