【完】王子様と呼ばれる彼は中身も完璧に王子様だった件




「私は生まれた時から、朱雀グループの跡取りという道しか残されていなかった。それ以外の道に進むことすら許されなかった。



普通の子のように外で遊べない、友達と普通にショッピングすることもできない、家にこもって後継者になるために勉強する毎日。



小さい頃から大人達が集まるパーティーに無理やり連れていかれて、挨拶回りに付き合わされて、たくさんの大人と触れ合わなきゃならない。



ずっと怖かったけど、朱雀グループの発展のためには仕方なかった。何か問題があれば一瞬で断ち切られて立場が一変する世界だから。



小さい頃からお金持ちの世界で過ごして色んなことを知ったわ。この世界は綺麗事だけでは成り立たないってことも、嘘と偽りの笑顔だらけってこともね。



自分がこんな家系に生まれたことを後悔した。権力があると言っても、自分の夢の妨げにしかならない」