お店を出て駅に向かって歩き出した時だった。
「あの!」
鈴の音のような綺麗な凛とした声が聞こえた。
今、完全に私達に声をかけたんだよね?
そう思って振り向くと....
「海城さん...?」
そこに立っていたのは、さっきまで店内にいたはずの海城真央美さんだった。
どうして海城さんが私達に声をかけたの?
「私達に何かご用でしょうか?」
まさか海城さんから声をかけられるとは思っていなくて、戸惑っている。
「突然すいません。あなた達に少し聞きたいことがあって、声をかけさせてもらったのですけれど、少し時間よろしいですか?」
海城さんが私達に聞きたいこと?
若者の気持ちを知りたいからアンケート的な?