しかも私の前にいるのは朱雀さんだけじゃなくて、何人かいる。
明らかにファンだと思われる女の子がいる前で私は呼び捨てにしてしまった。
とりあえずここは逃げるが勝ち。
「ほ、本当にすいませんでした!」
勢いよく頭を下げてすぐ背を向けて走り去った。
今のこの状況を打破するには逃げるしかないと思って、走った。
こういう時、逃げ足だけは早い自分に感謝する。
たぶん男の人に本気で走ってこられたら、追いつかれちゃうかもしれないけど。
まだ生徒がたくさんいる校庭をわき目もふらずに走って図書館を目指した。
しばらく走って図書館に着いたので、乱れた息を整える。
後ろを振り向いたけど、追いかけてはきてないようで安心した。



