単にコスプレするだけなら、私も惹かれたりしないんだけど....。



その建物に備え付けられた看板には綺麗なドレスを着たお姫様と中世のヨーロッパ風の王子様服を着た男性の姿が描かれていた。



その王子様の服がとても翔和に似合いそうだな~と思って。



だって翔和は本当に王子様なわけだし、着ても違和感ないと思う。



普通の人が着たらただ痛いだけの奴になるけど、翔和は絶対にならないという自信がある。



「じゃあお互いに着替えてここに集合しよう。妃菜のドレスアップした姿、楽しみだなぁ」



「じゃ、じゃあまた後で!」



赤くなった顔を隠すように、着替え場所へと急いだ。



翔和がこんなにもノリノリでやってくれるなんて、意外だった。