大好きな場所のはずなのに、いつの間にか遠のいていた。
それを引き戻してくれたのが翔和。
「妃菜が喜んでくれているなら、よかった。午後もたくさん楽しもう」
「もちろんです!」
午前の思い出を話していたら、注文した料理がきた。
2人ともパスタを頼んで、翔和はミートソース、私は魚介系のもの。
どちらのパスタも遊園地限定らしくて、いつも食べているものとは味が少し違った。
「おいしいですね!」
「うん。味も濃くなくてちょうどいいね」
こんなテラス席で翔和と2人でパスタを食べているなんて、贅沢すぎる。
全女子の夢であるシチュエーションを体験してるわけだから。
こんなことをして私、いつかバチがあたるんじゃないかな。