数学の問題を解いていた時、先輩が図書室の時計を見て言った。もう下校時間が近い。あと数分もすれば先生が「早く帰れ」と言いに来る。
「なら、その問題を解き終えたら今日は終わりにしよう」
「はい!でも先輩、とても教え方上手でこんなのすぐ終わりますよ〜。教師を目指したらどうですか?」
「口を動かす前に手を動かす!」
先輩にまた頭を叩かれる。でも、叩くというよりはふわりと撫でているようにも感じた。あたしはクスッと笑い、方程式を書いていく。終わり!
「先輩!終わりました!」
先輩に問題集を見せ、採点してもらう。よかった、正解してた……。
「じゃあ荷物持って。とりあえず、校舎から出るぞ」
「は〜い!!」
教科書などをかばんの中に入れ、先輩と図書室を出る。校舎からはあたしたちのように残って勉強していた数人が出てくるところだった。
「勉強、お疲れ。また明日も教えるから」
先輩のその笑顔にドキッとする。その時、あたしはあることを思い出した。
「なら、その問題を解き終えたら今日は終わりにしよう」
「はい!でも先輩、とても教え方上手でこんなのすぐ終わりますよ〜。教師を目指したらどうですか?」
「口を動かす前に手を動かす!」
先輩にまた頭を叩かれる。でも、叩くというよりはふわりと撫でているようにも感じた。あたしはクスッと笑い、方程式を書いていく。終わり!
「先輩!終わりました!」
先輩に問題集を見せ、採点してもらう。よかった、正解してた……。
「じゃあ荷物持って。とりあえず、校舎から出るぞ」
「は〜い!!」
教科書などをかばんの中に入れ、先輩と図書室を出る。校舎からはあたしたちのように残って勉強していた数人が出てくるところだった。
「勉強、お疲れ。また明日も教えるから」
先輩のその笑顔にドキッとする。その時、あたしはあることを思い出した。


