「慎重派だね、大きな事故がなさそうだけど」
「いやいや?小学校のキャンプの時にさ」
テントで使うランプに油が入っているかどうか確認するためにライターの明かりで確認して、爆破させたことがあると疾風は話した。
「平気だったの?」
「ああ。眉毛が焦げただけで済んだ」
「危険な女の子だな」
そういって日永はお茶を飲んだが、疾風は続けた。
「あの時は石炭ストーブを使っていたんだけど、あいつ火を消そうとして水を掛けてさ。それは大変なことになって」
これを聞いた海棠は長い髪をかき上げた。
「なあ、薫兄。美友ちゃんに火はダメだな」
「ああ。絶対阻止する」
「俺もそうするさ。あ?料理が来た」
ここで三銃士はしばし食事の時間を楽しんだ。
「美味!酒星亭の中華最高!」
「この帆立。美味い?」
「そう?俺のチャーハンが1番だぜ」
嬉しそうにムシャムシャ食べた三人は食後の杏仁豆腐を待つ間、思い出したように話し出した。
「ところで。丈一郎の彼女はどうした?」