「変わってるから!?お前が気がついてないだけだし!あ。やべ」

「どうしたの」

疾風は慌てて彼女を優しく肩を抱き、そっと隠れた。するとここに廊下からやってきた女子高生達が数人顔を出した。

「どこに行っちゃったのかな?」

「疾風君は本当に早いから、向こうを探そうか」

彼女達の話の間、疾風は美友の口をずっと塞いでいた。


「ううう?」

「静かに!あの年上女子はやばいんだ……」

消えた足音にホッとした彼が手を外すと美友は不思議そうに彼を見上げた。


「怖い先輩なの?綺麗な人だったし、疾風君に用事があったみたいだよ」

「お前さ……今日って何の日か知ってる?」


すると彼女はキョトンとした顔で彼を見つめた。


「今日?知ってるよ?ふんどしの日でしょ?毎日新聞読んでるから」