この動きを見た後続の車はなんかもらえるみたいだな、と思いドライブスルーのように窓を開けて待っていた。
「……おはようございます。どうぞ交通安全で行ってくださいね」
「はい!言う通りにします」
こうして青信号になるまでテッシュを配った美友は、次のターンの間まで地域の人に褒められた。
「すごいじゃないの?初めてでこれはすごいよ」
「そうなんですか?次もやっちゃいますね!」
ルンルン気分の美友はこうしてドンドンテッシュを配って行った。さらにこれが欲しくて黄色信号で停まる車両が増え、参加していた警察官を唸らせていた。
そんな中、疾風は警察官に歩行者を渡らせるやり方を指導されていた。
「こうして旗をしっかり持って!そしてスマホの人がいたら『危ないですよー』とやんわり言って」
「俺がやるんですか?」
「何を言っているんだ。彼女を見なさい」
そこには信号待ちのドライバーに安全を促している美友がいた。
「もうテッシュがなくなるなんて前代未聞だ?今はチラシだけ配ってるようだよ」
「……ふう。わかりました。俺もやります」


