「くそ!こんなのは要らない!いいか。お前ら」

交通安全担当の山下は各クラスの役員達に地域が行っている交通安全活動に参加して来いと言った。

「ええと時間は朝。場所はな、駅前。神社の前。そして学園の前だ」

山下は適当に場所を指示した結果、美友と疾風は学園前になった。
これは明日からやれというので、美友は一緒に行う2組の役員と話をし一緒にやる約束をしこの場を離れた。


そして翌朝。彼女は疾風と学園近くの交差点にやってきた。

「ではですね。このプラカードを持って立ってください。君はこれ、あなたはそれ」

生徒達は『信号守れ!』、『わき見をするな!』という厳しメッセージを持って立つ事になった。

「私は何をするんですか?プラカードがないです」
「君にはあれをやって欲しいんだ」

交通安全隊長が指す方向では信号待ちのドライバーにテイッシュを配る活動をしていた。
しかし中年男性の係が声をかけても誰も窓をかけてくれない状況が続いていた。

「わかりました。私がやって見ます」
「大丈夫か」

疾風が心配したが、彼女は張り切って場所を移動した。

「あ。赤信号でストップしたわ……チャンス!あの、おはようございます」

可愛い女の子に声をかけられた先頭車両の男性会社員はどうしたのかと思って窓を開けた。美友は運転手にニコと微笑んだ。

「交通安全活動です。どうぞ気をつけて行ってくださいね」
「あ、はい。テッシュをくれるの?ありがとう……」