忍君のセカンドラブ~歳の差30歳以上~


「忍さん。…一人より、二人。二人より、三人。…忍さんには、沢山愛してくれる人がいるではありませんか」

「あ、ああ…」

「誰かと一緒だと、寂しくないですよ」


 誰かと一緒…

 そう言われた瞬間。

 忍の中で何かが弾けた様な気がした。




「え? 」


 驚く声で、忍は気づいたらフェアディーの事を抱きしめている事に気づいた。


「あ…あの…」

 驚いて、どうしたらいいのか分からないかをしているフェアディを、またギュッと忍は抱きしめた。


「…一緒にいて、今夜は…」


 ちょっと緊張した声の忍。


 じっとフェアディーを見つめている忍は、とても真剣な目をしている。


「…好きです。貴女が…」

「え? 」


「初めて見た時からずっと、好きです。私と、一緒にいてくれませんか? ずっと」

「ずっと? 」

「はい、ずっと一緒にいて下さい」


 冗談? 

 そう思ったフェアディーだったが、忍の目はとても真剣な目をしている。

 その目を通して感じられるのは、忍の熱いハート…


「ダメですか? 私では」

「あ…あの…。だめとか、そうゆうのじゃありませんが。…ほら、私は忍さんより随分と年下ですから。きっと、親子くらい離れていますよ。なので、私なんかより…」

「年が離れていると、好きになってはいけませんか? 」

「い、いえ。そうは言いませんが…」

「じゃあ、私がもっと若ければ貴女に恋しても許されるのですか? 」

「そうゆう問題でもありませんが。忍さんには、亡くなられた奥様がいらっしゃるじゃないですか」

「亡くなった妻がいると、もう人を好きになってはいけないのですか? 誰も、愛してはいけないのですか? 」

「そ、それは…」


 フェアデーは返す言葉が見つからなくなり、俯いてしまった。


「亡くなった妻は、もう次のステージに行ったようです」

「え? 」

「もう1年以上、妻の声は聞こえません。夢にも出てきません。いくら呼び掛けても、何も答えてはくれなくなりました。最後に聞こえたのは「貴方は自由に幸せになって下さい。今まで有難う」と言っていました。それが最後に、何も聞こえません。仏壇の前に行っても、何も感じなくなりました」


 この人…亡くなった人と話せるの? 

 驚くばかりで、フェアディーは何を言っていいのか分からなくなってしまった。