あれから、どう関われば良いのか分からなくて………

顔さえ見せてない。

無視するつもりなんてないのになぁ。

「あっ、野菜ジュース飲んでる。
お母さん、作ってあげてないから…………。」

時々見かける祥兄ちゃんは

いつも一人でお昼を取ってる。

それも大概、パンと牛乳。

さすがに1ヶ月以上これだと栄養が偏るからか

今日は野菜ジュースみたい。

…………………………。





「痛い!」

夏生の容赦ないデコピン。

「気になるなら告白しろ。」

こう言ってるけど………

私の気持ちを尊重して、待っててくれる。

「でも和花。
祥太先生………反省してるんじゃない?
あれだけみんなに無視されてるんだよ。」

……………そう。

私が祥兄ちゃんを怒った次の日。

怒りに任せて夏生に話したら………。

「仕返ししてあげる!」と言って飛び出し………

帰って来たら、お腹を押さえた祥兄ちゃんが後ろに見えたの。

それからは。

お母さん………おばあちゃんにお義父さん。

澤先生にマコちゃんとみんなが私の味方についてくれて………。

気づくと祥兄ちゃんは一人になっていたの。

夏生が怒ってるから……

生徒達まで

『夏生が怒るなんて、よっぽどだよ!』って………

生徒達まで無視するようになって………。

あんなにモテて心配してたけど………

今は違う意味で心配になってくる。