「家族の絆が和花。
だったら……俺はその大切な花を……愛するよ。
俺と家族を繋いでくれる花を守って………。
堂々と、俺の家族だって………言うよ。
和花と生きると決めた今………。
俺は、ようやく本当の家族になった気がする。
和花…………ありがとう。
和花が………。
ヘタレな俺を諦めず、告白してくれたから………
俺は、家族っていう幸せを手に入れることができた。
3歳と5歳の時に家族を無くして……
ずっと、求めていたものを………。
和花が与えてくれたんだ。
和花…………。」

そう言うと、ポケットからビロードのケースを取り出した。

それは、高校生の私でも知っている箱で………。

右手を引いて、薬指にリングを嵌めると

「俺と結婚して下さい。」と言われた。

プロポーズ??

でも………私………

まだ高校生だよ?

戸惑う私に。

「もちろん、直ぐに結婚する訳じゃない。
和花は今から、留学だってするし。
高校生活だって送る。
大学だって行くかもしれない。
だから……
これは、予約。
俺の……決意かな。
重たい愛だけど………もらって欲しい。」って………。



洗面所での覚悟の話し。

あの時には、今日の事を決めてたのかな。

重たい愛?

望むところだよ!

「喜んで………。」

ニッコリ笑って返事をすると。

チュッってキスをされた。

「いつか、みんなの前で………
こうやって誓おう。」