玄関の扉を開けると 外の世界は淡いピンクに包まれていた

桜並木という立地に佇む私の家


ヒラヒラと舞う桜の花が ピンクの絨毯を作っている


私は四季の中でも特に春が好きだ


" 桜庭 木春 "


私の名前には沢山の春が詰まっている


だから私はこの名前が大好きで大切で
名前を考えてくれたおばぁちゃんにはとても感謝している



「あ!急がなきゃ」



私は もうすっかり見慣れた通学路を 軽い足取りで
歩いた



新たな出会いが私を変えるなんて知らずに______