〜朝〜


「好きです!将来的に一緒の墓に入ってください!」


「…は?」


「好きです!結婚を前提に付き合ってください!」


「む、む、無理ぃー!」


〜昼休み〜


「好きです!一緒の墓に入ってください!」


「無理!嫌だ!」


〜放課後〜


「好きです!絶対幸せにします!付き合ってください!」


「いやぁぁぁあ!」

バシンッ!


〜夜〜


「今日告白されたんだって?」


「…う、ん。」


「いいじゃん〜付き合ってみたら?」


「私はイケメンがいいの!フツメンはいや!」


「そ〜?

そんな積極的な人あんたにはいいと思うんだけどな〜」


「…。」


「んー、まぁもう少し相手の様子見て決めたら?

焦って決める必要ないしね。」


「うん…ありがとう。」


「ん!ではまたね!おやすみ!」


「またね〜おやすみ〜」


〜一週間後〜


「好きです!一緒の墓に入ってください!」


「いやだ。」


「そうですか…

ではまた来ますね!」


「いつ見ても変わらないね〜」


「…慣れてき始めている自分が怖い。」


「ふふ、あれから朝昼夕毎日だもんね〜」


「はぁー、あのフツメンめ…」


「…ねぇ、ほんとに嫌だったらいいなね?

自分で言うのが嫌なら、

あたしがあの子に辞めるよう言うし。」


「大丈夫、ありがとう。

…私面食いでしょ。

それに加えてあんなにラブコールしてくれる相手を探すってなったら…」


「あんた…

あー、いやなんでもない。

考えなさい若者よ…

青春を謳歌しなさい…

ここの飯は奢ってやるよ…」


「え?あぁ、ありがとう?」


「どういたしまして。」


〜二週間後〜


「好きです!一緒の墓に入ってください!」


「…それ本気?」


「ほ、本気です!」


「でも命はかけられないよね。」


「貴方を守れるならこの命使います!」


「…私は、そんな軽率に命をかける人は嫌い。

もう話しかけないで。」


「あ…。

俺は、軽くなんて言っていないのに…」


〜翌日〜


「あれ?今日は来ないね?風邪かな?」


「…。」


「…話聞くよ。」


「…ありがとう。」


「…私、好きなの。

好きになっちゃったの。

でもあの人は本気じゃないよ。」


「そうなの?」


「うん。

だって私の為に命を使うって言うんだよ?

あんなに簡単に言うなんて絶対本気じゃない。」


「そう。」


「…。」


「ねぇ、あんたはこれからどうしたい?」


「え?」


「これからあの子と一緒になるか。

また面食いに戻るか。

独り身か。」


「…私。」


「考えな。

ここがあんたのキーポイントになると思うから。」


「うん…」


〜一週間後〜


「はぁ、私どうしたら…」

〈ププゥゥゥウ!!〉

〈ガシャーン!!〉


「え、な…」


「大丈夫…ですか?」


「え、なんで…

な、なんで!私酷いこと言ったのに…!

なんで私を庇ったの!」


「俺…言ったじゃないですか…

貴方を守れるなら…この命を…使うって…」


「そんなの、そんなの現代じゃ寒いのよ!」


「ふふ…でも、守れたから…俺は満足です。」


「だ、だめよ!満足なんかしないで…!

私…

私もあなたの事が好きなの!

だからこれからも一緒にいなさい!

結婚もしなさい!

それに一緒の墓にも入りなさい!」


「っ!

…好きです。



幸せになってください。」





その後数十年後に、一緒に墓に入る事となった。