彼はリケジョな私のお世話係

「断固拒否します!知らない人と同居なんてしません!!」

「知らない人じゃないだろ?先週会ったじゃないか」

何この人、一度会えば皆友達って感じの人なわけ?理解に苦しむんですけど。こんな馬鹿話に付き合っていられない。中断していた研究を再開した方がよっぽど時間の有効活用になる。

「大体本人抜きでそんなこと決めるっておかしいでしょ。そんな話無効。私は同居なんてしない」

いつの間にか敬語もどっかに飛んでいったけれどもういい。こんな男に敬語使う必要ない。夏目室長もついに壊れた?頭おかしいでしょ。

変なことをいう二人を放っておいて私は無菌室に入ることにする。無菌室で培養している細胞の様子を見るために。そして無菌室のドアに手をかけたとき、

「うわっ」

突然目線が高くなった。なんで?ふと後ろを見ると九条課長の顔が目の前にあった。私は今九条課長に抱きかかえられているらしい。

「何するの!?はなして!!」

バタバタと暴れるが九条課長の腕が緩む気配はない。むしろ暴れたことで私が落ちると思ったのか腕の力が増した。

「こら、美月。暴れたら危ないよ」

どんなにもがいても九条課長の腕から脱出できない。

「中川、諦めて九条課長と同居しろ。俺はお前のためを思っていっているんだ。長生きして長く研究したいだろ?…ということで九条課長後はお願いします」

「はい、美月は俺が責任をもって面倒見ます」