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津上さんへ



この手紙に気づいてくれてありがとう。

突然ごめん。驚いたよね。

あの電話のあと津上さんが心配で、いてもたってもいられなかったんだ。


家に閉じ込められてる津上さんを放っておけない。

ひとりにしたくない。


だから津上さんを家からさらう作戦を立てたんだ。

協力してくれる仲間もいる。

これが最善だとは思わない。俺のエゴでしかない。

誘拐みたいなことをしたらいっそう認めてもらえなくなる。

だけど津上さんと会えなくなるのは嫌だよ。


苦しいのを我慢するくらいなら、また一緒に逃げたい。

それからもう一回立ち向かえばいい。



もしも津上さんも同じ気持ちなら
明日の午後7時に部屋の窓を開けてほしい。


迎えに行く。



草壁希勇より


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