數十分歩けば、馴染みのある住宅街にはいる。
私の家が見えてきた。
今日食べたお菓子分のカロリーが今歩いてることで少しでも消費されていたらいいなあ、なんてぼんやり思いながら欠伸していたら______、
「っ!?」
千草の家の前。
その少し後ろの道端で私は足を止めた。
欠伸してそのまま開いていた口をゆっくり閉じて、一度瞬きをする。だけど、もう一度目を開いても、光景は同じで。
じっと、見つめる。
どうして、今日は幸せな日だったのにそれだけで終われないんだろう。気分は最高だったのに、ゆっくりとおちていく。
かみさまは、意地悪だね。



