「突然ごめんね、旭くん、好きです。仲良くなりたいです。広野みゆ、090·····」


「..........」





千草が不機嫌そうに私の方に顔を傾ける。



そうしたら、私の頬と千草の顎がぶつかった。

顔の距離がすごく近づいて触れ合ってしまったけれど、相手が千草だから全然気にならない。



私はふざけて、すりすりとわざと頬で千草の顎をなでてみたら、千草はすごく難しい顔をした。

眉を顰めて、唇を真一文字に結んでいる。



それで、また、瞳には、熱。





ごくり、唾を飲み込む音が聞こえて、千草の大きな喉仏が動く。そして、そっと静かに千草が私から身体を離した。






「……ほんと、むかつく」





千草が顎を触りながら、俯いた。



広野みゆちゃんみたいな名前も顔も可愛い子から好意を持たれているのに、その態度って何なの?



.......って、もしかしたら、私が読み上げたからかも。





「青春っていいねえ!」

「うらやましーの?」

「うるさいなー私にはまだ来てないだけだし!」

「.......別に、青にはこなくていい」