無我夢中で殴ってたから……いつこの人が意識を失ったのか覚えてない。



でも……これで……



「おわっ……た……」



「……海桜さん返り血で血だらけですよ、拭かないと……」



「血……」



藤華さんにそう言われ頬を触ると手は血だらけになっていた。



その血を見て私はハッとする。



「……桜雅さん! 皐月!」