「……はい」



「……よし、じゃあ行こ。ここに無事に戻ってこれるように」



桜雅さんはそう言って私の手をギュッと握った。



……あったかい。



桜雅さんの手を握った瞬間、私はさっきまでドキドキしていた心臓がゆっくりおさまっていくのを感じた。



「……絶対に私が桜雅さんを死なせたりしません」



桜雅さんは私が守る。絶対に……命に変えても。