「……さて、じゃああとの2人は一犀と蓮司に任せて……桔梗、春橋行くぞ」
「……はい」
桜雅さんはそう言ってバサッとブレザーを脱いで私に被せた。
「……桜雅さん……?」
「ブレザー、邪魔だから持ってて。あと血ついてるから洗濯しててくれるとありがたい」
まって……それって……
「私と藤華さんは……?」
「おまえと藤華は置いていくに決まってる。それに……おまえは怪我してるからな……藤華、一緒に家で待っててくれるか? 学園はまだ危険だから……」
「分かりました」
藤華さんがそう返事をすると桜雅さんは満足そうな顔をしてまた笑った。



