「……恐らく生徒の中に春橋に使われた人が紛れこんでたんでしょう」 「え……?」 それは要するにスパイってやつ……? 「ここ、華ノ蔵にいても橘組と提携を結んでいる会社の令嬢や子息、Flower Pinkをよく思わない人達もいるでしょう……たぶんその人達に春橋がつけこんだんでしょうね」 藤華さんのその言葉に私はゾワッとした。 「許せない……」 生徒はおもちゃじゃないのよ…… 私は叫び出したくなる気持ちをグッと抑えた。