「おいキタロー、白石のこと好き、だよな?」
まぁそうだろうけど、彼女には聞こえないようにこそっと確信をついてみると、

「余計な詮索は無用だ。」
「え・・」
「彼女はこの俺を分かってくれた唯一の女神様だ。当然神と付き合いたいとか無礼で邪な気持ちではない。よって告白などすることもない。」

何が聞きたいのか想像つくキタローは結城をギロリっと長い前髪から覗かせる片目を光らせて睨むと、
「うっ・・・こええっ!!!俺が地獄に落ちそう………」
その迫力に震えだす。

「白石の役に立ちたい。ただそれだけだ。」

「顔に似合わず無性の愛だな。」
三上は特にうろたえることもなく、納得いくように頷き、
「じゃ翔真との仲を邪魔するつもりはないと?」
「当然だ。俺は白石が幸せで笑っているのならば誰との仲も邪魔することはない。」

「なんか尊いな・・・想いが。」

「ただし…白石を悲しませるものがいたら、全身全霊をかけて呪い潰す。」
ギロリっと目を光らせ怨念を放つ。
「「こっこわっ!!!」」
二人はその迫力に思わず抱き合うと、


「あぁっ!!!いたいた白石さんっ!!!」

ドタドタバタバタと一斉に最近入ったBIG3追っかけ女子一年達がこっちへと目くじら立てて走り込んでくるから、

「おう、おはよなんだよ!朝から」
あまりの迫力にモップ持つ手を掴んで後づさりするも、

「今日こそは聞かせて貰うけど、BIG3と翔真君と一体どんな関係なのよ!!」
「昨日試合の後、一緒に手を繋いで歩いて帰ってったって大成中の友達から聞いて大騒ぎだけど!!」

怒り狂った女子達の物凄い気迫に鬼気迫るものを感じ、思わず尻餅ついてのけぞった。