「データを作ったんだ…」
「データ?!」
「昨日…白石がいなかったから、みんなのシュート比率とか、フリースロー成功率とかダッシュのタイムやスタミナをAIで分析してみた。」

「AIぃ?!」
最新の技術で選手全員のデータを嵌め込み最も試合に適してる人物のポジションの照合などをしてくれる。

「欠点が分かるようになるから…、自分が何を頑張らなきゃならないとか練習メニューの参考になるかと思う…」
「すげぇえっ!!!キタロー天才!!これを使えば一年も練習しやすくなるな!?」
「うん…白石も少し楽になると思う…」
「あたしのために…キタローはこんなにも…!!」
その優しさにうるっ…としてしまう未茉はむぎゅっ!!と勢いよくキタローを抱き締め、
「ありがとぉお!!!」
「◎~~…☆♡##・☆#!!?」
彼は失神寸前となった。


「おい、お前それはどうなの。」

振り返ると一部始終を見ていた結城が口元をヒクヒクさせながら未茉に冷ややかな視線を送る。

「おっ!結城と三上!!も早いじゃん!」
時間よりも早く来たのは、朝準備を手伝ってやろうかと思ったからではあるが、二人が抱き合ってるのを見てその気は失せてしまう・・・。