日曜日の朝九時。昨日部活をサボってしまったことを反省して今日は練習二時間前から掃除をしてようと思い、体育館の扉を勢いよく開けた。

「おっはよぉぉございまぁーす!!っても誰もいねぇだろぉなっ!!」

と、思いきや・・・

「おわっ!キタロー!!?」

そこにはもうモップを終わらせタイマーやらドリンクやら、マネージャー業務のすべての準備を終わらせていたのキタローがいた。
「昨日…待ってた…白石が来るのを………」
大きな片目を充血させて涙をためながら、疼くまっていた。

「おわっ!!ごっごめんっ!!昨日急に大成の試合観戦することになっちゃって連絡しなくてマジでごめんっ!!!」
「…いや…いいんだ…嫌われたかと思って」
「はぁ?!んなことないから!!」
「…よかった…」
「てかキタローを嫌いになることなんかマジで絶対ないから!!!」
真剣な顔ではっきりと断言する未茉を見て不安が一気に解消されたのかホッと表情が和らいだ。

「差し入れ…お腹すいてると思ってこれ…」
「昨日すっぽかしたのにあたしの為に作ってくれたのか?!」
こんなに早起きして未茉が来るのを想定してやってくれたキタローが作ってくれたおにぎりと栄養スムージーは美味しすぎて格別だった。

「うまっ!!幸せぇー!!」

(こんなに喜んで食べてくれてる……)
彼女の幸せそうに口一杯に頬張る姿を見て生きててよかったと思えるくらいに匹敵するキタロー。