「お疲れ様ー!圧勝だったな!!」
「わぁー!こんにちわっす!!未茉先輩!来てくれたんすか!?」
試合が終わると後輩達の元へ未茉は駆けつけた。
「和希が大活躍でしたよ!!」
「ほんとかよ!足ひっぱってたんじゃねーの?!」
「いやいや、見て下さいよ。あれ」
後輩が指を指す背後には、
「「きゃぁぁぁああ!!!」」
「「東城くぅーん!!!」」
「「白石くーん!!」」
押し掛けた女の子達に囲まれて写メやら手紙やら囲まれてプレゼント攻撃を受けている。
「うわっ相変わらずだなぁ・・」
たが、わいのわいのと囲まれ女子達に笑顔を振り巻き、こちらへと向かってくる禅。
「先輩、見ててくれました?」
「おう!ばっちり見てたぜ!」
「一番点決めたから約束通りご褒美。」
満面の笑みで何やら手招きするので、
「わりぃ、ジョギング抜けてきたから金なくてジュースくれぇ奢ってやりたいんだけど」
「何ごまかしてるんすか。あ、もしかして照れてます?」
「あ?」
「キスでしょ。」
ニヤッと不適な笑みを浮かべ、
「お前なぁ・・」
呆れていると、更には
「それか、もっと激しい別のリング揺らす?」
「「ぎゃあああっ!!」」
その突拍子もない発言に追っかけ女子達がひっくり返りそうになる。
「ちょっとぉ!!なんなのあの人!!」
「和希君のお姉ちゃんだからって馴れ馴れしい!!」
避難殺到の声が飛び交うので、
「いい加減にしろよなっ!!禅!!」
ポカッ!!と頭を軽く殴ると、
「なんでだよぉ~キスの為に頑張ったのにぃ」
唇をとがらせ、頬を膨らませ可愛らしくふて腐れてると、
「試合で勝ったらキス?」
そこへユニフォームに着替え、険しい顔をした翔真がやってきた。



