「ねぇ、どの子が噂の中学校ナンバーワンプレーヤーの東城禅君?」
キャプテンの鈴木がコートを見ながらマイクに尋ねると、
「あの4番。一番うまいからすぐ分かるよ。」

「ねぇどの子が未茉ちゃんの弟君?似てる?」
その隣でも興味津々の翔真がワクワクしながら尋ねると、
「おう、二番目にうまいからすぐ分かるよ。」
と未茉が笑いながら答えた。

「あの5番だ?似てるかも。」
「そうかぁ?プレーは似てないぜ。あたしの方が断然うまいからなっ!!」
えへんっ!!とどや顔を浮かべた。


「あの二人の進路はやっぱりそのまま王子高か?全国の強豪から誘い凄いだろ?」

あの二人が組めば向かうとこ敵なしと言われてるだけに、その進路がふと気になる野村が訪ねると、

「ああ。アイツら二人はそのまま王子だろうな。禅は家の病院継ぐし、和希は健兄がいるしな。」
肘をつきながら未茉がそう答えると、マイクはその名前が耳に入ると、

「え、王子高…?健ってあの星河 健(セイガタケル)か?」
「おう。マイク知ってんの?」

「・・・。」
考えてたことが一気にぶっ飛んでしまう彼女のタメ口の破壊力。
「マイクさんだろっ!?」
「外人にさんってつけたらおかしいじゃねぇかよっ!!」
「俺は日本人だっ!!!」