「え?なんすか?」
「そうかっ!!王子中だったよな白石はっ!!あの東城禅と白石和希と知り合いかっ!?」
興奮気味に身を乗り出す野村監督に、
「いや、ちょっと待て…まさか白石和希ってお前の弟か!?」
あの、白石か?!と声をあげるマイクに、
「そーだけど。」
「マジか!?王子中の東城と白石の黄金コンビって言ったら今年の全中優勝候補だろ!?」
「強豪私立中行ってんだから全中くらい優勝できて当たり前だろ。」
しらっと答える未茉に、
「え・・まさかお前も・・」
「優勝してんに決まってんだろ。」
当然のように答える未茉に開いた口が塞がらない。
(こんなじゃじゃ馬娘が・・・あの白石清二の娘で超高校級の天才プレーヤー…)
ただただ驚くばかりのマイクだった。
「あっ!!禅だー!!!
王子中頑張れーー!!!!」
試合開始のブザーがなると未茉は周りの人お構いなしに立ち上がり口一杯肺一杯に空気を吸い込んで声援を飛ばすと、
キィーンッ!とした耳をみんな塞ぎ、
「馬鹿野郎座れ!!」と野村監督に引っ張られて座らされると、
「あはははっ」と翔真は涙流しながら笑ってる。
(可愛いとはいえ、こんな女がタイプなのか・・・)
お前のタイプはよく分からんなとマイクはそんな翔真に冷たい視線を送る。
(中学の時から女に追われることはあっても追うことはなかったのにな。)



