ダム……ーーキュッ!!

佐々木がドリブルしてシュートに行くも、簡単にブロックされて一瞬にしてゴールを決められてしまう。

まるで小学生対高校生の試合のようで力の差が歴然として、5本あっという間に翔真が決め、佐々木は為す術もなく、へなへなと力が抜けてコートに座り込んでしまった。

「気の毒過ぎる……」俺ならもう立ち直れんと言わんばかりに頭を抱えた結城。



「わりぃな。佐々木。」

翔真は佐々木に手を差し伸べると、ゆっくり握り返し、

「……いや」
「……」

‘インターハイに出場するために明徳に来たんだ!!’
そう断言した未茉の言葉を佐々木は思いだして、

「……多分どのみち、翔真に勝てなきゃきっと彼女と対等にはなれなかったと思うし、受け入れても貰えなかったと思う。」
「ん。」と翔真は頷きながら微笑むと佐々木は立ち上がり二人は握手を交わした。


(分かる…!!どんなに好きでも彼女と対等になれなかったらダメだもんな……)
共感が半端ないのか、うるっと込み上げる涙を堪えたキタローは真っ赤な顔で佐々木の肩を叩き、健闘を称えるが、

(の・・・呪われた・・・!!)
やはり都市伝説か実証されたに違いない…と身震いする佐々木であった。