(あと40秒……)
未茉がジャンプシュートを放ち、石井にブロックされるも、
ーーガッ……
リングからこぼれ落ちるボールにすぐさま鈴木が反応しタップして放り込んだ。
「鈴木さん…!!」
助けられた顔して見上げるも、優しく微笑み頷いた後、すぐに走り出す。
「「きっ……きまったぁぁぁあ!!!」」
「「ついに二点差だぁぁぁあ!!!」」
野村監督ガッツポーズをして、新米斎藤とキタローは泣きながら抱き合い飛び上がった。
それは明徳メンバーも全く同じだった。
「これは逆転……するかもな……」
誰がこんな展開を予想したんだ……と言わんばかりに記者を始め記者達は一斉に明徳に、未茉に、カメラを向けた。
「スリーポイント一本打てば…逆転勝利するじゃんな!!?」
白石家の末っ子・瑞希も目を輝かせて手汗握る禅達に言い放つと、
「ああ…!!」
見ていると緊張で震えながら苦しい声で頷く。もちろん会場中の誰もがそう期待した。
「でも残り20秒だよ…」
「スリーポイントで逆転勝利…」
だが、そう簡単に打たせてもらえるはずがない。打ったとしてもそれがどんなに難しい確率だろうことが分かってる。
でもここまできたら、人々はそんな逆転劇を見たいだろう。
期待せずにはいられないであろう。
ブザーと共に明徳の勝利の歓喜に湧く瞬間を。
「でも攻撃時間24秒使ってじっくりと大成は決めてくるだろう…」
「ああ。むしろ大成はボールキープしていれば、向こうの勝ちだからな。」
和希と禅と二階堂は頭を抱えながら、険しく辛い顔でコートを見ながら苦肉を口にした。
「明徳が勝つには当たるしかない。」



