「白7番!!テクニカルファウル!!!」
「はあはぁはぁはぁ……」
大成の心臓であり、生命線である田島が抜かれたショックとダメージからか、
石井はゴール前で未茉を止めようと高くジャンプした足が体に勢いよく当たり床に叩きつけられていた。
どこをどう切ったのかーー未茉は強く打ち付けた額から出血があり、すぐに笛がなり試合は一時中断した。
「はぁはぁは……やべ」
片目が真っ赤な視界に染まり滲んでよく見えない。
「未茉ぁ…!!!」
思わず悲鳴のような声が響き渡るも駆け寄りたい気持ちを抑えるのに静香は必死だった。
「白石!!白石!!大丈夫!?」
鈴木達が一斉に駆け寄る中、
「どいて。」
担架を呼ぶよりも先に気づくと、未茉の体は翔真の腕によって抱き抱えられていた。
「……して……」
翔真の服は血と汗で湿ってく……何がなんだか一瞬記憶の飛んでる未茉は激しい息切れの中でもやっとの声を放つ。
「お……ろせ……はぁはぁはぁ」
首を振る翔真のティシャツを引っ張り
「おろ……せって……」
聞こえないのかーー?って重い目蓋を開けながら見ても、翔真はおろそうとはしなかった。
力の入らない手で翔真の頬を叩くも、無視してベンチへ運んでく。
「降ろさないよ。どんなに叩かれても、嫌われてもね。」
「ま……た……」
そうやってブレーキをかける…と言いたかったが息が上がり声が出ない。
慌ただしくベンチに降ろされ監督と部員達に囲まれながら健が医務の人達と話ながら未茉の手当てをする。
「……はぁはぁ……」
血と汗が溢れ落ちる未茉はコートで試合を始めてるのを見て、すぐ側の健の腕を引っ張った。
「……出……る」
「分かった。すぐ止血してやるから待て。」
こんな無茶をすることを小さい頃から知ってる健は分かっていた。
…………
一瞬、健の神経を疑いそうになった翔真だがそこには感情だけじゃ敵わない二人の言葉なくとも伝わり合う意志疎通と信頼が見え、その間に立ち入る隙もなかった。



