「じゃ、こっちも3ポイントでお返しかな!」
また10点差に戻ってしまった点差に、ドリブルしながら大成選手の前でそう予告する未茉。
「何!?」
「舐めんなよ!!」
怒りに震える石井が未茉に真っ向から向かってくるも、
「大丈夫、白石と水上をマークすれば3ポイントなんか決まらない。白石には私が着く。」
(それにもう水上のスリーは落ちる。リバウンドさえ取れば関係ない。)
冷静な田島がそう言い放ちながら未茉をマークして、水上には静香と二人がかりマークが行く。
「さぁ、打ってごらんよ。3ポイント。」
未茉をマークしながら‘早く’と挑発する田島に
ーービッ!!
背後へ回ったノーマークの水上に自分の股下をくぐらせたバックパスを送り、
「「!!」」
受け取った新垣はシュートを3ポイント位置で止まる。
「あ…新垣も3ポイントか!?」
石井は目を疑うように叫ぶが、田島は首をふって指示をした。
「ち…違う!!白石だっ!!」
その言葉に一斉にゴール前に人が集まる。
新垣はスリーを放つように見せかけて、ゴール下へと走る未茉にパスを出し、
「「何っ!?」」
受けとった一瞬でシュートモーションに入る未茉に静香と石井は思いっきりブロックすると、
「「しまっ…」」
ゴールが決まった瞬間、未茉は崩れこみ、
ピー!!
「「バッ…バスケットカウントだあぁぁあ!!」」
意表をつき判断を鈍らせ見事に3点プレーをゲットする。



