「「うぉおおおっ!!また明徳のスリーポイントだぜ!!」」
「急に面白い程決まるな!!」
もちろん大成も後には引かないが、いよいよ10点差に迫った未茉の3ポイントシュートが決まった。
「ワンパターン攻撃しやがって……」
苛立つ田島が睨むも、
(3ポイントがそう決まり続けるわけがない。)
どこかまだ余裕だった。
「「……頑張れ!!明徳!!」」
「「頑張れ!!」」
だが、なくなっていたはずの会場の明徳コールがまた少しずつ起き始めてきて、
「接戦のパフォーマンスの方が燃えるんだろ?お前は。」
目の前でマークをする未茉は、このシチュエーションを巻き起こした立役者としてどや顔を浮かべた。
「ははっ。少し調子に乗らせ過ぎたか。」
田島の笑顔が消えたーー時、
「本気で怒らせてしもうたな……」
ピリッとした緊張感が明徳ではなく大成の選手に伝わった。静香はその田島の笑顔からの無表情に悪寒が走った。
ダム……ッ……キュッーー。
規則的なドリブルから急に足を止めた田島は鈴木と未茉のマークを嘲笑うかのように
一瞬の隙をついて振り払い、体を大きく反らして3ポイントシュートを放ち、見事にゴールを決めた。
「「す……すげぇっ!!3点を返したぞ!!!」」
(なんて体幹なの……あんな態勢でシュート決めるなんて。)
思わず鈴木が身震いしてしまう中、明徳ボールに未茉が手にした。



