TIPOFF!! #LOVE SPRING





「「わぁぁぁあっ!これで逆転だぁぁあああ!」」
「「やっぱりつぇーぜ!!大成!!!」」
痺れる試合展開に観客達が会場一番に盛り上がった。

「足がついていけてない…」
明徳の攻守の要、三上も結城も、そして翔真までも、ほぼでずっぱりの三人の疲労困憊と体の重さに足も止まりかけていて、ベンチには不安がよぎる。


「まだ高校に入学してたった数ヶ月で、お前ら一年の三人が中心になって大成によくここまで食らいついてきたよ。中学の時とは、プレータイムも戦い方も違うからな。褒めてやるぜ。」

タイムアウトでベンチに戻る時、もう勝算あったかのようにマイクに言われた言葉が三人には重くのし掛かった。

何も言い返せず今までかいたことのない汗が流れるのをただ感じてた悔しそうな三人を、ポイントガードとして三人を引っ張る明徳の二年の橘も、唇を噛み締めて見ていた。


(素直に大成に行ってたら今頃…、余裕で勝って全国行ってたか。ただコートの上にいたかは分からない。ベンチだったかもな。)
結城はそんなことを考えていた。

「なっさけねぇー…」
天井を見上げると無数のスポットライトが眩しく、尋常じゃない汗が流れ視界が滲み、全国への夢も霞んだように思えた。

「…!」
すると、その時、ギャラリー席の広場にいたアップ中の二階堂と目があった。

よりによってこんな情けねぇ顔してた時に中学時代からのライバルと目が合うなんてーーと激しく後悔した。

「勝ちてぇ…」
思わず勝手に口から出た言葉に、隣にいた翔真は深く頷き、拳で軽く結城の思いに答えるように叩いた。