「お前は本当やる気あんのか・・・?」
後半が始まる10秒前、コートに戻ると呆れた目でマイクが戻ってきたご機嫌の翔真を見る。
「はい。めちゃくちゃ!」
「・・・・」
「こっちにもいい薬になったよ湊。」
そしてノーリアクションで静かに怒りを募らせる早乙女も翔真にそう放った。
「フッ」と嬉しそうに微笑む翔真に
(コイツ・・・。)と余計二人は腹を立てるも、
ビーーッ!!
後半開始のホイッスルが鳴り響くと、明徳スローインから翔真へボールが渡ると一気に走り出す。
「ここは決めないと。」
勢いをつけたい翔真はドリブルで強引に一人で中に突破してく。
(珍しいなアイツが1対1仕掛けるなんて。しかもマイクさん相手に。)
三上は翔真のやる気スイッチに驚いてると、
「!」
その後を追うマイクは何度も手を伸ばすが振り抜かれ、
「「行けっ翔真!!!」」
明徳のベンチは一斉に立ち上がり翔真の突破を後押しする。
リングへと高くジャンプしてボールを置きにいく翔真に続きマイクは後ろから体をぶつけ空中ブロックしようと高く手を伸ばすも鮮やかに交わした。
ーーーバンッ!!!と激しくリングを叩くようなダンクを決めた。
「「すげーーっ翔真!!」」
「あの巨人を空中で交わしてダンクを決めやがった!!!」
ーーーわぁぁぁあっ!
会場中が驚きと歓喜の渦に沸いた。
「はぁはぁ…………」
息を切らしながらしてやれてしまった翔真をマイクは見上げた。
(俺にーー勝負を挑むなんて…)
中学時代そんな積極的な姿一度も見せて来なかったマイクは驚いていた。



