『明徳高校一年、湊翔真君』
「「きゃぁああああ!湊くぅ~んっ!」」「「翔真くぅーん!!」」
「モテるな~俺の次くらいか?」
続いて明徳の自己紹介が始まると健は女子の歓声の多さに辺りを見回した。
「モテるよ。学校で女子は湊湊って言ってる。」
「妬いてんだ?」
「妬かねーってばっ!!おい、そろそろそのくだりいい加減面倒くせぇぞ」
「湊くぅ~~~~んっ♡♡♡」
「あ・・・ママだ・・。」
ピンクの声援に紛れて一人年増の声がすると思ったら自分の母親だった。
「ははっ!おばさん目立ちすぎだろ。」
「恥ずかしいぜ・・」
「ギャラリーで一緒に見なくていいの?」
「見ないよ。あんなにうっさかったら集中できないじゃん。」
ビーーッ!!!
そして試合が開始のホイッスルが響いた。
「う・・・見る方は緊張するな・・」
いつも一緒にプレーして追いかけるその背中達に今日は願いをかける。
「みんな!!頑張れーー!!!」
一番前に出てみんなに振り向かれるも、大きな声で叫んだ。
「マイクって湊達と同中だったんだろ?」
「うん。」
「さすがだな…マイク。よく読んでるな。」
BIG3も190センチはあるものの、マイクは二メートルそして三人をよく知り尽くしてて、ペイントエリアで全く勝負をさせてもらえず、1Qで10点差をつけられてしまった。
「完全に流れは大成だ。」
その健の言葉通り、インターバルの大成ベンチでも、
「よっしゃいいぞ!!この調子でガンガン攻めてくぞ!!!」
「「「おう!!!」」」
大成のキャプテンが更に部員達を鼓舞すると力強く返事した。



