TIPOFF!! #LOVE SPRING





「あれ、静香はー?」

「帰ったなんか急いで……逃げるように」
「変なの静香!なんか今日は感じ悪っ!!」
怒りながらボールに当たって未茉はドリブルを始めると、

「……」
禅は久しぶりに会えた未茉を見て時間を惜しむように眺めていた。


「禅?」

はぁはぁ…と息を弾ませて夜の公園のライトに当り額の汗を輝かせながら振り向く未茉にドキッとすると、

「エロいっすね。先輩の息を切らす姿も。」
「は・・?」
想像を膨らます禅の脳内は知るよしもない。


「そうだ明日、試合だって静香先輩が」
「ああ、インターハイ決勝戦。大成とやる。」

相変わらず綺麗なフォームでシュートを打ちぬく未茉に禅は驚く。

「いけたんですか?決勝戦まで。」
「おう。全国まで行くぜ。」

♪♪♪♪……
「あ、翔真からだ。」
携帯が鳴り手に取ると翔真からの着信にだった。

『ちゃんと帰った?』
「う・・うんもちろん。」
『じゃなんでそんな息荒いの?』
「いや……ちょっと練習を…」
『やっぱり。約束しなかった?夜一人で』

「あ、一人じゃない一人じゃない!禅もいるし!」
(今会ったけど・・)

『東条っ?余計に危な…』
スピーカーで話していたのでその声が聞こえイラっとした禅は、未茉の携帯を取り上げて

「先輩は俺が送るのでご心配なく。」

それだけ言って電話を切ると、数秒考えてこっそり電源まで切り、ニヤリと勝ち誇った笑みを浮かべて、
「先輩ー!1対1しましょー!!」
明るく軽快に走ってく策士・禅。