桜蘭学園対明徳学園高校の試合は、56対60で辛勝したその二日後に、桜蘭学園対大成高校の試合が行われたのだ。

結果は70対82で大成高校が貫禄を見せつけ勝利して、桜蘭学園のインターハイ出場はこれでなくなってしまった。

二日後の大成対明徳学園の勝者のみが全国出場が決定する。


「やっぱり強いな…強すぎる。」

大成対桜蘭戦を野村監督と三年とキタロー(記録係)が観戦しに行くと試合が終わると誰もが口を閉じてしまっていた。

「正直…レベルが違うというか…」

やはり圧倒的な布陣を誇る大成の凄さに度肝を抜かれ、自信を失くし言葉を失ってしまった。


「大成にはなんと言っても高さがある。186センチの圧倒的なブロック力のあるセンターの石井、そして強烈なジャンプ力とパワードリブルが武器の178センチの中林静香。
あの二人がペイントエリアに入ったら、太刀打ちできない。」

「そして東京ではまず右に出るものはいない。最上級プレーヤーであり去年全国ベスト5にも選ばれている最高峰選手の田島だ。」

「大成は関東からナンバーワンプレーヤーのみが寄せ集められた今年は全国優勝も夢ではないとまで唱われるくらい、過去ナンバーワンの最高で最上の布陣だ。」


「でも勝ちたいーー。最後にどうしても。」

キャプテンの鈴木がグッと自分の手を握りしめると、三年のみんなは夢と不安が入り交じるも手を取り合った。

「大丈夫。白石も言ってたじゃん?自分を、仲間を信じよう。」