ライトアップはされてるものの、土斜面の緩やかな山を登る翔真は未茉の足元を気遣うも、

「大丈夫?」
「おう!全然余裕!」
わくわくした表情を浮かべ目を輝かせて軽快な足取りで丘の上の平面にたどり着くと、

「うっわぁぁあー!!すっげー見晴らし!!」
自分が住んでいる町並みを広がっていて見下ろすことができ、未茉ははしゃぎながら喜ぶも、

「未茉ちゃん上見て上!」
「おわっ!!きれぇっ!!!」

翔真が指を指す上には、見上げる空にはビルなど遮られることない一面の空には星がいつもよりもキラキラと輝いて見えた。

「すっっげぇ、めっちゃくちゃ綺麗!!」

バスケの時とは全く違う無邪気な笑みを見せる未茉をずっと見ていた。

星よりも、翔真の目にキラキラして見えたのは未茉の横顔だった。


「ここ有名なとこなの?」
「分かんない。散歩してたら見つけて」
「散歩ぉっ!?お前って見た目通り呑気だよな!?」
「え…呑気ってなんか嫌だなぁ」
「バスケしてる時以外、なんかボーッとしてんじゃん?」
「え…今、今日一でギラギラしてるよ?」
「今かよっ!!」
全く分かってなく笑い出す憎めない笑顔に、まっいっか。と微笑み、

「未茉ちゃんが明徳に来てくれてよかった。出逢えてよかった。」

急に翔真が未茉の手をぎゅっと絡めるように握り、学校では見たことないくらい優しい目で微笑む。