「それに残念やったな。あの二人は湊翔真の元カノと今カノやで。二人とも湊のもんや!!」
なぜだか静香が勝ち誇ったように言うと、
「「えーーっ」」
男達はガガーンッ!!!とショックを受けていた。

「なに白石と翔真付き合いだしたの?」
興味があったのか隣に座っていた田島が静香に聞き返すと、
「付き合っとるようなもんや。あんなの。」
「プレーは息バッチリだもんね。
じゃ早乙女が失恋ってわけか。てか白石ってなんでモテんの?顔?」

「なに言うてますの。騙されたらあかんですよ。あんくらいのちょうどええ顔くらいが男も気兼ねなくいきやすいんちゃいますか?」
「あんた・・友達なの?それ・・」
「うちみたいな高嶺の花子さんは、男からしたら声もかけられんですよ!!」

あっははははははははっ!!
静香の高飛車な笑い声だけが観客席に響き渡った・・・。

「中々ツライ冗談だったぜ?静香」←笑顔
「は・い・?冗談ちゃいますよ田島さん」←真顔



『ただいまより女子決勝リーグの試合を伴い、両選手の紹介を始めます!』
会場アナウンスが流れるとまたもや盛大な握手と歓声が響き渡った。

「ん?なんや。そんなもんがあるんやな。」
インターハイ予選初参加の静香は、そんなセレモニーを興味津々に身を乗り出すと、
「ほな、明日のうちの時は、美女入場で盛大にやってもらわな!!なっ!田島さん!?」

「さぁ?あんた選ばれるかね」←面倒くさい
「なんでですかっ!!でますよ!!」

「よかった。間に合ったか。」
「マイクさん!早乙女!」
試合を終え急いで着替えてきたマイクと早乙女がやって来た。
「完敗したくせに揃いも揃って、まさか大成の敵の女応援しにきたわけ?」
「「う・・・」」
鋭い視線の田島のトゲのある言葉に胸を突き刺されつつも二人は静かに着席すると、
「明後日は明徳の応援席にでも座ってれば?」

「「・・・!!!」」