「37度7分!!」
「んー…熱があったとは。」
医務室で体温計を借りて計るとただの疲れだと思ってた翔真は熱に気づいてなくてその温度を知っても顔色一つ変えることはなかった。
「解熱剤は種類こんなものか。」
救急箱を物色して熱にすぐ効きそうな薬を探してると、
「ちょっと待ってよ!!まさかこんな熱の翔真を試合に出させるつもりじゃないでしょうね?」
ユリは嘘でしょ?と未茉の言葉に耳を疑った。
「あ?出るに決まってるだろ。」
「はぁ!?」
「そこの自販で確かビタミン剤売ってたから買ってくるからちょっと待ってて」
未茉は慌ただしく医務室を出ていくと、
「翔真、マジで出るつもりじゃないでしょうね?」
「出るよ。」
「はっ!?」
「未茉ちゃんと明徳男女一緒に全国行くって約束したんだ。」
「ちょっと…あんな彼女といるから頭おかしくなったんじゃないの?こんな熱の中、バスケなんかやったら意識ぶっ飛ぶからね!?」
「大丈夫だよ。」
「大丈夫じゃないって翔真!!」
「ユリありがと。大丈夫。」
ニコッと笑うその笑顔は逆に翔真から‘もういいよ’と突き放された気がしたユリだった。
「翔真……その嫌な癖変わってないね…。」
(昔からそうだった。
翔真は優しく笑顔でこれ以上踏み込むなってボーダーラインを引いて人を遠ざける。本人にそういうつもりはないんだろうけど……こっちはもう踏み込めなくなる…。)



