決勝リーグ予選の初日の第一試合目、
大成高校×荒井高校は、白の巨人マイクがダブルダブルを記録する活躍で勝利した。

「「大成!!」」「「大成!!」」

体育館には試合を名残惜しむかのようなこだまする声援がいつまでも送られ次の明徳戦には重いプレッシャーとなった。


「負けたとはいえ、荒井高はいいディフェンスをしてるな。」
「一勝落としたんだ。もう後がない荒井は明日死にものぶるいでうちにかかってくる。」

明日の明徳は一敗を期した荒井との戦いだ。自分達がどこまでやれるか緊迫した中模索してるが、翔真だけはただ黙ってキャプテンや監督の話す声に耳を澄ましていた。


「やはり勝者は大成か。」

そして向かいのギャラリーでは二年ながらも圧倒的な存在感を示すを星河兄弟を中心に、全国王者・王子学院達が高みの見物といった様子で初戦の大成対荒井戦を見ていた。

「てことは明日のうちとの戦いでリーチを賭けて勝負に挑んでくるってことか。」
髪をかき上げながら匠が面白くなさそうに言うも、隣で健は笑った。

「どこに勝負挑まれても、勝つのはうちだから関係ないね。」

「「健さん…!!」」
凛々しく言い放つ彼の姿に、丸坊主の部員達が絶大なる尊敬の眼差しで見つめる。

「マジかっこよすぎっす!!健さん!!」
そして中でも、人一倍キラキラとした羨望の眼差しで見つめる二階堂駿。