「友達でも男と女だから近づきすぎたりしたら彼女に悪いって学んだからさ。」
「……」
「男と女の場合は彼氏彼女がいる相手にこんな風に手を繋いだりくっついたりしちゃいけないんだなーって思った。」
「俺が未茉ちゃん以外の女にこんな風に手を握ったり触れたりしてんの見たことある?」
「え、ないよ。だって翔真女友達あんまいなくない?」
「たとえいても女友達にはしないよ。」
「そうなの?」
「でも未茉ちゃんは平気で男友達にするよね?こんな風に手を繋いだり例えば早乙女とか。例えば早乙女とか。」
「なんで二回言った・・?」
「さぁ?」
「・・・」
「俺は死んでも未茉ちゃんが選んだ男なんて祝福しないから。」
「し・・死んでもって何もそこまでかよ・・!!」
「絶対にしない。」
「はぁ!?なんで!?ちょっと注文つけたからってそこまで怒る?」
ツーンと珍しく怒ったようにそっぽを向く翔真は、
「さぁなんでだろうね?よぉーくよぉーく考えてごらん。」
「なんでいきなりそんな意地悪言うんだよ!!」
短気な未茉は立ち上がり意地悪な翔真にイラッとすると、
「優しんでしょ?俺って。」
にっこり笑って聞く翔真に「全ッ然!!!」と答えると
「「あっ!!あそこにいたぞっ!!うちの両エース!!!」」
立ち上がって騒いでるのを部員達に発見され、
「「やべっ!!」」
二人は桜蘭の試合を全く見ずに逃げたのであった・・・。