ピーーッ!!
三年の女子部員が審判に回り、試合開始の笛を吹いた。
「嘘だろーーー!?」
誰もが目を疑ったのは競ったボールのこぼれ球を未茉は、すかさず奪いそのまま速攻ーー
試合開始わすが二秒未茉が鮮やかにレイアップシュートを決めた。
「ごめん、油断した。次は絶対押さえるから。」
「平気よ。たまたまだから。」
シュートを許してしまった二年女子が立て直すようにボールを落ち着かせる。
「「チェックチェック!!」」
男バスも一年のまだ連携不足のディフェンスに思わず声を出してしまう。
未茉がぴったりとボールを運ぶガードの前原にディフェンスにつく。
(コイツ…!!)
狙いながらのしつこいディフェンスに焦るも、ヘルプに来た二年にパスを出す。
(二年で唯一のレギュラーか。前原さん、ドリブルうめぇし、さすがいいパスだすな。)
未茉はその実力を確かめるように頷いていた。
「オフェンスだけじゃない…白石ディフェンスもいいですね…」
「ああ。あの前原がボールコントロールできてなかったな…」
ベンチでは鈴木と監督がため息ついている間にも、未茉はディフェンスリバウンドにも絡んでもぎ取り、すぐにアウトレットパスを出す。
「「早いっ!!」」
ーーパサッ。
そしてリターンパスで未茉にボールが渡ると、すぐにシュートを打ち、ネットを揺らした。
「「ナイシュー!!白石さん!!」」
一年達も喜んで手を叩き合う。
「シュートタッチ早すぎだろ!?」
「うめぇと思ってたけど、まさかここまでとは……」
男子達もあまりの早さに目を疑った。



