「白石だ。」
「白石だ…。なんでいるんだ」
結城や三上も気づき、明徳男バスはジロッと見上げた。
「おい、あそこにいるのはもしや授業をサボってきたうちのエースじゃないだろぉな・・・」
ベンチの野村も口元をひきつらせ見上げる。
「ゲッ!ノムさんにバレたやべぇ・・」と‘あちゃー’と頭を抱えるも開き直るしかないと声を出そうとすると、
「「うぉおおおーー!大成が出てきたぞぉ!!!後半も見せてくれよなぁ!!!」」
「「マイクー!!」」
おかしなタイミングで掛け声が始まると思ったら隣のコートではシード校大成高校のAブロック決勝戦が行われていたらしく、後半から選手達が出てきた。
「え、まさかこの応援って全部大成なわけ?」
気づくと会場の約8割が大成の応援だった強豪大成はこの決勝戦が初戦だ。
これに勝てば同じくベスト4。
「えっ…106対42!?まだハーフタイムなのに!?」
目を疑う点数だった。試合が終わった後の数字のようだ。
前半でこれなら200行くんじゃないかという数字だ。
ピーーッ!!
「いけぇーーマイク決めろぉ!!」
「原田ーー!!ダンク見せろ!!」
隣のコートが試合開始の笛が吹かれると、ハイスペックなインサイドプレーに会場が揺れるような声援が会場を包み、明徳と東並の試合には目もくれない様子だ。
「結城!!チェックチェック!!何してんだよ!!」
隣の大成の試合で気が散るのか、プレッシャーなのか翔真以外の選手の動きが悪いし固い。
「三上ー!何やってんだよ!!相手フリーにさせんなし!!バカっ!!」
「「大成!大成!!」」
未茉が叫んでも大成の応援の声にかきけされ届かない。
「橘っ!!三上を見ろっ!!集中しろっ!!」
野村も珍しく声を張り上げて叫んではいるが届かないようだ。
「翔真……!」
東並はエースを封じ込める苦肉の作に出たのか翔真は三人ものマークにあってる。



